教えて!仏壇・仏具(仏壇・仏具豆知識)
教えて!仏壇・仏具
お仏壇・仏事の正しい知識を身につけましょう
1. お仏壇はなぜ必要なの?
あるご主人が亡くなられたときに、その奥様が経験されたお話です。
ご主人は、仏や宗教に関心の無い人でした。
奥様もご主人のためのお仏壇を用意せず、居間にご主人の写真を飾り、コップ1杯の水を奉げ、朝夕その写真に向かい静かに追悼していました。
奥様は同じことを1ヶ月続けましたが、むなしさ、物足りなさを感じ友人に相談しました。
その友人は、お仏壇を設置することを勧め、お仏壇を購入。奥様はお仏壇にお花とお水を供え、ご主人の写真に向かいそっと手を合わせ、心の中で拝みました。
奥様はこのとき初めて、人に家が必要なように、仏様を安置するには仏壇が必要で、仏壇が自分の心の安らぎになることに気がつきました。
お仏壇は、自分の心を落ち着かせる場所の役割を果たします。
また「先祖代々の霊が祀られている仏壇に向かって拝んでいる後ろ姿を見ながら育った家庭の子供に、親不孝な子はいない」と言われるように、お仏壇は、家族揃って一家の幸せと先祖に対する感謝の念を表すための時間、場所、空間を作り出してくれます。
2. お仏壇の選び方
お仏壇は、一生に一度の買い物です。
自分の暮らしにあったお仏壇を見つけましょう。
お仏壇の種類・サイズは、生活環境から
棚の上に置ける小さいもの(上置仏壇)から、仏間用の、高さのある仏壇(台付仏壇)、洋間・リビングに似合うデザインのお仏壇(家具調仏壇)など、様々な種類・大きさのお仏壇があります。
お仏壇を安置する場所・スペースから、お仏壇の大きさ・種類を選びましょう。
お仏壇の購入は、実店舗で
お仏壇は、一生に一度の買い物です。ホームページ上だけでなく、店舗を構えているお店で実際に見て決めましょう。わからない点は、店員さんに何でも質問してみましょう。
お仏壇購入の時期は、「思い立ったが吉日」
一般的に亡くなられて四十九日までに購入されるケースが多いようですが、購入する時期に決まりはありません。欲しいと思ったときが、購入に適した時期です。
3. お仏壇の買い替え、古いお仏壇はどうすればいいの?
お仏壇を買い替えると、古いお仏壇はたいてい、新しいお仏壇を購入したお店が引き取ってくれます。引き取った仏壇は「仏壇供養」といって、お寺でお焚き上げをします。
4. お仏壇を買って、毎日することは?
購入したら・・・
菩提寺のご住職に、「開眼供養」(仏壇に魂を入れること)をしてもらいましょう。
この儀式によって、それまで単なる入れ物の箱に過ぎなかった仏壇が、尊い仏様をお迎えすることができる荘厳物に変わります。
開眼供養をしたら・・・
ご先祖様のお位牌を仏壇の中に安置します。
お位牌は、ご先祖様と皆さんとの接点の役割も果たしています。子孫が毎日元気な顔をみせ、仏壇の前で家族揃って手を合わせ拝んでくれるのを待ち望んでいます。
毎日することは・・・
ご飯やお水、果物、お酒が好きだったご先祖にはお酒を供え、お花を飾り、お参りをしましょう。
また、人生の節目、卒業したときは卒業証書を、入学試験に合格したときは合格証書をお仏壇にお供えし、感謝の気持ちをご先祖様に報告する、という方も多いようです。
私たちは自分一人の力だけで生きているのではなく、ご先祖様を含めた他人や多くの人のおかげで生きているということを日々の生活の中で意識し、その感謝の気持ちを日々新たにするための環境を与えてくれているのものの一つが仏壇なのです。ですから仏壇は毎日欠かさず拝むのが一番望ましいのです。仏壇の前で、朝には「今日一日無事に過ごせること」を祈り、夕には「その日一日が無事に終えられたことの感謝を表す」という報恩感謝の気持ちで拝むというのが本当です。